2011年08月23日

予備知識は必要か?

予備知識は必要か?


先週行った、静岡市立美術館
歌川國芳展は平日ながら、夏休みということもあって
美術館としてはとても混んでいました。
十代らしい若い人たちも多く、
美術館好きにはうれしいことです。

いつもこんなに込んでいるのはちょっと勘弁なのですが
若い人たちが美術に興味をもってくれて
美術館の経営が楽になるといいなと思うパン屋です。

國芳の動画あったので・・・



ところで、
若い人たちが浮世絵を観てくれるのはとてもうれしいのですが
語り物の挿絵の体裁の絵には
そのストーリーや物語のシチュエーションを知っていると
その楽しさが倍増することがしばしばで
絵を観ることのひとつの喜びでもあると思います。

もちろん 鑑賞の仕方は自由で
誰がどう観たっていいんですけれど
予備知識というか
浮世絵であれば
江戸時代の簡単な文化の知識や
着物のこと、歌舞伎や昔話などが頭にあると
もっともっと観ることが楽しくなるのですが
まあ 余計なお世話なんですが・・・

この展観にもあった
予備知識は必要か?
「人がたまって人になる」
人の体を集めて人の顔を描いた有名な絵ですが
これによく引き合いに出されるのが
16世紀、ミラノのマニエリスムの画家、
アルチンボルトの野菜や果物、花を集めた肖像画ですね。
予備知識は必要か?




ここに来ていた若い人たちが
この展を入り口にしてくれて浮世絵や日本文化や美術に
関心をもってくれるようになったらいいなあと
本当によけいなことを思ったパン屋でした。


同じカテゴリー(絵、写真)の記事画像
お休みです。
去年ちょっと得した気分に・・
こちらにも、久しぶりに・・
山本容子展開催中
見る度に
待ってました!
同じカテゴリー(絵、写真)の記事
 お休みです。 (2014-09-16 08:36)
 去年ちょっと得した気分に・・ (2013-01-03 16:20)
 こちらにも、久しぶりに・・ (2012-10-22 19:11)
 山本容子展開催中 (2012-07-03 09:45)
 見る度に (2012-06-13 02:11)
 待ってました! (2012-05-01 00:31)

Posted by レザンレザン at 07:25│Comments(7)絵、写真
この記事へのコメント
こんんにちは。
レザンレザンさんのおっしゃる通りですね、描かれた時代背景や社会状況など、あるいは、画家本人がどんな環境のなかで描いたのかを知ると作品にもっと理解が深まるとおもいます。

美術館に多くの人が集まることは、私のような仕事をしている者にとっても嬉しいことです。
が、
一方で、この美術館を運営していくために巨額の資金が投入されています、
もちろん、税金から、、、。
しかも、箱物行政にもれなくついてくる天下りという悪慣習、、。
民間で運営されてきた、いろんな美術館が資金不足で閉鎖を余儀なくされている現状を考えると、手放しで喜ぶことはできません。
文化、芸術振興の名のもとに税金の無駄使いが無いことを望み、
誰のために、どういう姿勢で運営されていくのか見守りたいと思います。

当廊も、若い世代の方たちにも、もっと魅力を感じていただける工夫をしたいと考えているのですが、、、。
Posted by GAUDIGAUDI at 2011年08月23日 12:56
GAUDIさん

レザンレザンもその通りだと思います。

お上は 何かというと箱だけ作ればそれでいいと思っている節が
あるようですね。

きれいな美術館を作って
ときどき有名な名画を飾っておけばそれで、事足れり
あとは税金でやっていく、という図式なのでしょうか。

1,2年前くらいの統計だったと思いますが
世界の美術館の入場者数のランキングをラジオで聞きましたが
ベスト1,2位を確か日本の美術館が占めていた記憶があります。

それだけ見ると、日本は世界一の美術好きみたいに思ってしまいますが
それはどうやらいわゆる、名画を持ってきた特別展だけの話で
常設展ではかなりランキングは下がってしまうということでした。

本当は入れ物ではなく、
名画だけに頼らない企画力なんではないでしょうか。

若い、美術鑑賞に慣れてないひとたちを
どうやったら美術館に来てもらえるかを考える方が重要なんだと思います。

ひとを引きつけ、観に来させる、素敵な企画を出せれば
入れ物はその辺の市民会館を借りたって、
観に来る人は来てくれると思うのですが、

そういうことのできる人を育てるのにお金をかけた方が
効率がよく、見せる方も観るほうも
本当のレベルが上がってくるはずだと思います。

とはいえ、
名画の特別展のときは混んでしまって、
観ずらいので、できるいだけ常設展がいいと思っているパン屋です。
Posted by レザンレザンレザンレザン at 2011年08月23日 15:56
絵はスキですが、その背景などはほとんど無知です。
絵にも、絵を描く画家さんにもドラマがありますよね!
知識を持たずにみるのもまた面白いと思いますが、それでも次にはその背景を知ってみると面白いと思います!
カタチだけの美術だとサビシいですね。
ココロをみて感じたいですね。
Posted by なお at 2011年08月23日 16:24
レザンレザンさんから、そのような考えを伺い、ほっとしました。
全部言いたかったことです。
美術館ではありませんが、うちのような貧乏画廊からみると贅沢の極みです。
ちょっと、やっかみもありますが、、、。
まさに、、立派な箱さえつくれば、あとはおまかせ的なところが無いとは言えず、本当はそこからがスタートで、何処かから名画を借りてきて展示するだけの展覧会はいくつも必要ないですね。
Posted by GAUDIGAUDI at 2011年08月23日 16:43
レザンさんとガウディさんの熱いトーク楽しませてもらいました。

アルチンボルト大好きです♪前に画集買おうかなぁ…と言ったら
oakのマスターに気持ち悪いじゃんと言われてしまいました(^_^;)
Posted by ケイチャンケイチャン at 2011年08月23日 18:42
なおさん    ありがとうございます。

絵のブログにコメントいただけてうれしいです。

ただの美術好きのパン屋の書いたことですが
理解してもらえて感謝です。
Posted by レザンレザンレザンレザン at 2011年08月23日 19:01
ケイチャン

なかなかアルチンボルトの画集買う人はいないかも、
狸の件といい、けっこう趣味偏ってない?
Posted by レザンレザンレザンレザン at 2011年08月23日 19:59
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
予備知識は必要か?
    コメント(7)