2012年07月23日
一斤は何グラム?
食パンなどを数えるときに斤という単位を使っていますが、
じゃあ 1斤は何グラムですかと言われたら、案外知っている人は少ないのではと思います。
これがちゃんと売る側も、お客様もわかっていないことが
時々トラブルの原因となることもあります。
一番にあるのが 一山が一斤だと思っているお客様が意外に多いようです。
売る方は食パンを焼くときに使う型が1本を3斤型と呼ばれていて
作るときはこれが基準となって、この型で焼いた食パンを三分の一にしたものが1斤となります。
上の写真の山形食パンは大抵、型に入れるときに生地を6玉に分けて入れます。
だから山の数は六つになりますね。
でも 斤数は3斤です。
一斤が山二つになります。
そもそも斤という単位はなんだろうと 常々思っていました。
以前 明治時代の小説(たぶん 夏目漱石?)に牛肉を買うのに斤という言葉を使っているのを読んだ覚えが
あったので、この頃に外国から入った単位で多分、英国のポンドのことかと思っていました。
それで調べてみたら
斤という単位は日本に昔からあったようで
時代によって多少の違いがあるようですが
一斤=16両=160匁とされているとありました。
1891年の度量衡法では1匁=3,75グラムとなっていますから
1斤は600グラムになります。
それだと1斤の生地量600グラムはちょっと多いのです。
店によって多少の違いはありますが、
あちこちで見てきた限りでは1玉200グラム前後、
生地の伸び具合では240グラムくらいのものもまれにありますが
だいたい一斤、生地玉二つで400グラムというところでしょうか。
再び 調べてみたら
どうやら パンの一斤はこれとは別に
やはり明治初期に英国から食パンの焼型とともに
その基準となったポンドという単位が日本に入ってきたようです。
こちらは英斤と書いて、約450グラムで
先に記した尺貫法の1斤=600グラムと区別してきましたが
現在はこちらの450グラムのほうだけが生き残って使われているようです。
この食パンの一斤というのは国によってちゃんと決められていて
包装食パンの表示に関する公正競争規約というものがあって
それによると
1斤は340グラム以上とされています。
ちょっとややこしかったですか?
Posted by レザンレザン at 21:18│Comments(0)